2008年07月09日

ぐるぐる

いつも行く場所だけれど、
初めて行く気分で行くってのは、どうでしょう。

何度も会っているけれど、
初めて会いに行く気分で行くってのは、どうでしょう。

本当はずっと好きだけど、
今この瞬間好きになった気分になれるんじゃないかしら。

新しい。新しい。新しい。 いつも。いつも。いつも。
再放送。再放送。再放送。 新番組。新番組。新番組。
新番組。新番組。新番組。 再放送。再放送。再放送。
いつも。いつも。いつも。 新しい。新しい。新しい。

目。眩んで回ったらいいのに。
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2008年07月10日

ミルククラウン

「まずは目を閉じてください。そしてそのまま目を凝らしてください。何か見えてきましたか?」

「何も」

「『何も』ですか」

「あ!『何も』が光ってます」

「じゃあそのままその形を追ってください」

「・・・ミルククラウンです」

「そのまま見えるものを言葉にしていってください」

「薄い紫色やピンク色、空色・・・パステルカラーです。パステルカラーのミルククラウンです。女の子が走っていきます。赤い服。バスが停まりました。排気ガスの向こうには街灯があります。あ、辺りは真っ暗なんですけどその街灯の光でぼんやり明るくなってるみたいです」

「街灯の下には?」

「街灯の下にはおじさんがいます。トレンチコートに山高帽のおじさん。顔はありません。でもこっちを見てます」

「トレンチコートのおじさんか・・・怖い?」

「怖くはないです。懐かしい?・・・いや、違うかな」

「・・・」

「そろそろ雨が降るよ。そろそろ雨が降るよって言ってます」

「雨か。何だろうな・・・そろそろいいでしょう。目をゆっくり開けてください」

「・・・何なんですか?今の」

「ただのゲームですよ。人によって見えるものって違うんです。私は長い廊下が見えますよ。窓から光が差し込んでいて、最近は虹も見ました。そして私の廊下の外にもトレンチコートのおじさんはいますね。奇妙なもんです。これらの世界はどこかでつながっているのかもしれないな」


解説
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2008年07月11日

肉食。

終わったから始まったよ。
始まったから終わったんだ。

生れる前から死んだあと。ずっとずっとそうだったんだね。

肉が焼けたので、口の中にねじ込んだのです。
肉が焼けてなくて、口の中からひねり出したのです。

ビールはいらない。大声もいらない。欲しいのは冷たい水だよ。

そこ、分かってない。そこ、分かって欲しい。欲しいんだ。

欲しくて欲しくて、だから欲しいんだ。

あたしのBBQ。あなたはBBC。
今日も世界のニュースを喋っているんだね。
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2008年07月14日

ゲシュタルト崩壊

「君と話していると、だんだん全てがゲシュタルト崩壊していくよ。とても不安で、とても自然なんだ」
「私も。あなたといると、世界がゲシュタルト崩壊していくって感じてた。とても心地よくて、とても残酷なのね」
「ゲシュタルト崩壊は、いつから始まるんだろう」
「ゲシュタルト崩壊に終わりはあるのかしら」
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2008年07月18日

マンション

駅のホームから見えるマンションを見て、僕は怖くなった。
そこには無数のドアがあった。そこに僕の知らない何十もの人間がいて、僕の知らない何十もの生活があるのだと思うと眩暈がした。

彼等は僕の事を知らない。僕という存在を認識しないまま、それぞれの生活を続けているんだ。今までも。そしてきっとこれからも。

そうか。そうか。

果てしない眩暈の中、僕は彼女のことを思ってにやにやした。

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2008年07月20日

全日本祈祷師大会

A)・・・はい、皆さん楽しそうでしたね。さて、次のニュースです。こちらも中継がつながっています。何だか面白そうですよ。橘さん?

T)はい。今日はこちら宮崎県刈葉村で、第三回全日本祈祷師大会が行われています。この祈祷師大会は、全国から集まった祈祷師の皆さんがその力を競い合う催しで、四年に一回、オリンピックの年に合わせて行われているものなんですねー。今日のこの暑い日ざしの中、祈祷師の皆さんは文字通り目の色を変えて頑張っておられます。こちらはこの大会の主催者であり、刈葉村に古来から伝わる土地神様、ぬんべ様に代々仕えていらっしゃる神代さんです。神代さん、この大会を始めるきっかけなどはどんなものだったんですか?

K)はい。それは単なる思いつきですかね。日本には祈祷師と呼ばれる方々がたくさんおらっしゃるわけですが、その方たちを集めてみたらば、一体どんなことが起こるんか・・・という好奇心からだったように思います。あ、あたしのじゃないですよ。ぬんべ様の思いつきです。はい。もちろんです。

T)そうですか。あちらでは今まさに戦いが行われているようなのですが、この祈祷師大会では、一体何を競うのでしょう?

K)はい。いかに神様、大地、精霊・・・何でもいいですけんど・・・その、向こうといかにスムーズに会話出来るか、向こうの心を動かせるかどうかを競っております。

T)えっと・・・何を基準に判定するんでしょう?誰が判定するんでしょう?

K)それは、まぁ、感覚的なところでして。風のそよぎ具合とか、地面の震えやなんかを総合的に判断しております。はい。あ、判定するのはあたしら村の住民です。はい。この村の住民は日々の鍛錬もあって、感覚が研ぎ澄まされておりますから。

T)・・・ということです。神代さん、ありがとうございました。・・・え?何?・・・え!本当ですか!?・・・・さて、気になる大会の様子ですが、カメラは遠慮するようにとのお願いが急遽ぬんべ様からあったようで、残念ながら中継はここまでとなってしまいました。すみません!スタジオにお返しします。

A)・・・何だかカメラの後ろの方で木々がざわざわしていたようですが、あれは祈祷師さんたちのしわ・・・力なんでしょうかね?私たちも戦いの様子、ちゃんと見たかったですね。ぬんべ様もイケズなことをおっしゃる・・・。面白そうな催しのニュース、宮崎県刈葉村からの中継でした。
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2008年07月29日

矛盾の同居

どうでもいいけど、どうでもよくないんだ。
どうでもよくないけど、どうでもいいんだ。

愛されるより、愛したいんだ。
愛するより、愛されたいんだ。

幸せなのは不幸だから。
不幸なのは幸せだから。

つまりバカバカしいから泣けてくるという話なんじゃないかな。
つまり悲しいから笑えてくるという話なんじゃないかな。

永遠なんてないと思っているのは、永遠がどこかにあると信じているから。
永遠に憧れるのは、永遠を見たことがないから。

死にたいのは生きていたいから。
生きていたいのは死にたいから。

目が回ってきたから、今度は逆回りに目を回すんだよ。
それでやっとぐるぐるは止まるんだもの。
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2008年08月05日

名前

会社の七階非常階段は僕の休憩所だ。独りになりたくなるといつもここで一服する。空が見えるし、何より車や人の音がしないのだ。聞こえてくるのは工場の規則的なガチャンガチャンという音だけ。生活の音は機械音に吸い込まれてしまう。

それは心地良い混沌で僕を包んだ。僕を変えようとする世界から切り離されて、僕は僕自身に戻れる。

その日も僕はそこでぼんやり空を見ていた。
しばらくタバコの灰の部分が手元の方に侵蝕してくるのを楽しんでいると、不意に非常口のドアが開いた。

「あ、先客がいた」
彼女はそう言って笑った。機械音に混じる彼女の声に僕は戸惑った。彼女は僕の隣に座りこみ、タバコに火を点けると幸せそうに煙を吸い込み、そして吐き出した。それから、立っていた僕を見上げて大声で聞いた。
「いつもここにくるの?」
そこで僕も大声で返す。
「たまにです」
ここでは空間を機械音が支配している。

「そう」
「あなたはどうしてここに?」
「君と同じ理由」
そうして僕たちはしばらく黙ってとめどなく続く支配に身を任せた。
支配?支配とはいつから始まり、いつ終わるのだろう。さっきまで心地良かった混沌は彼女の声が混じることでいつのまにか支配と名を変え、ぐるぐると渦を巻きながら何かの形をとろうとしているようだった。それは僕を不安にさせた。そしてその不安は安心を求めて僕を刺激した。

「・・・・」
彼女が何か言ったが、僕には聞こえなかった。
「え?」
僕は彼女の言葉を聞き取ろうと腰を降ろす。
すると驚いたことに彼女は泣いていた。突然のことに僕はさっき彼女が何と言ったのか聞くことも出来ないまま、ただ所在無く辺りを見回した。彼女のタバコはどんどん侵蝕されていく。

結局僕は膝を抱えて座りこみ、俯くことしか出来なかった。名前も知らない彼女を、悲しみから守ることなんて僕には出来ない。

ちっぽけだった。
その瞬間、僕はこの世界で、宇宙で、最もちっぽけな存在だった。
それは深い悲しみと微かな喜びの予感を内包した小さな存在だった。

彼女はしばらく静かに泣いていたが、彼女のタバコの火が自然に消える頃には泣き止んでいた。そして「ごめんね」と笑った。

何かがパチンと柔らかな音を立ててはじけた。

僕は自分でも驚くほど素早く手を伸ばし、彼女を抱きしめた。
彼女は信じられないほど軽くて、それでいてとても重かった。それは人間の軽さと重さだった。

自然と不自然の混じり合った沈黙の後、彼女は小さな声でありがとうと言った。多分そう言った。そして、離してと言った。僕は彼女から身体を離し、とんでもないことをしてしまったことに気付いて何か訳の分からない言い訳を喋っていた。さっきは、その、機械の音にびっくりしちゃって。すみません。彼女はまた笑って立ち上がり、
「ありがとう!」
と叫んだ。

機械音の支配は終わった。

それから彼女はドアに向って歩き出す。振り返る。
「私、ササハラレイコ。あなたは?」
「あ、寺田。寺田涼平」
「テラダ君。ここ、素敵な場所ね」
そう言って彼女はドアを開ける。
「さよなら」
「さようなら」
ドアが閉まる。
死んでいた機械音が息を吹き返す。しかしそれはもう混沌でも支配でもなかった。混沌は目覚め、支配は終わったのだ。その後に生まれたのは名前。新しい、名前だった。

ササハラレイコ。ササハラ。レイコ。
彼女の名前を繰り返す。
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2008年08月14日

そして。甘い。匂い。

タン。タン。タン。

トン。トン。トン。

リン。リン。リン。

ラン。ラン。ラン。

そして。スカートの。裾が。揺れる。

白い。帽子が。風に。飛ばされる。

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2008年08月18日

パーリナイッ!

「ドコデモナイ」で「ダレデモナイ」と踊る。

「ドコデモナイ」はすこし寒い。
「ダレデモナイ」はアザラシの毛皮を着ている。
息が白く透きとおって、それは氷の花になる。
「ドコデモナイ」は真っ白で、宮殿みたいに天井が高い。
高い、高い天井から一本のろうそくが降ってくる。
真っ白い風景に赤い染みができる。

「ダレデモナイ」が分裂して、たくさんの「ダレデモナイ」に囲まれる。
ミラーボールは反射と吸収を繰り返す。

『今夜は無礼講。泣いても笑っても怒ってもいいよ』

ここは「ドコデモナイ」
踊るのは「ダレデモナイ」



****************

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2008年08月20日

レモン

レモン。
レモン。レモン。

レモン。レモン。
レモン。レモン。レモン。

レモン。レモン。レモン?
レモン。レモン。レモン。レモン!



レモン。
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2008年09月03日

ハインツ・ジョージさんの一日

06:30 鍋から出る。そろそろ鉄鍋に乗り換えようかと考える。
08:00 家を出る。今日はチョコレートが降っている。女の子みたいな日だ。
09:30 出社。カタツムール・ツミレ社長に、家から走って20分なのにどうして遅刻するんだ?と怒られる。理不尽だと思う。俺は這って来ているのだ。
13:00 昼休み。昼ご飯はヒトデの蒲焼。吐く。お弁当を作ってくれる優しい女の子に出会いたい。
15:30 配達先のカンガルー、バビット・バビューン氏からクレーム。届けたカニが半分食われていたらしい。犯人は社長に違いない。バビューン氏にはエスカルゴを200kg届けて謝る。
17:00 退社。今日は働きすぎた。買い物をして帰る。買ったのは、蛇の脱け殻。
19:00 帰宅。帰る途中に見かけた、リングイネピアスの素敵な女の子の耳を何度も思い返す。花屋の娘。俺はバカだ。
21:00 夕食を作る気がしないので、水蒸気を食べる。スチーマーは素晴らしい。人類史上最大の発明だ。
22:00 水あめを浴びてそのまま就寝。「明日は会おう!愛しい君!」という名の鍋。マーブルコート。鉄鍋を買うのを忘れていた!

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2008年09月09日

MAD world

朝起きると、窓の外がなんだか変な感じがして、カーテンをあけたんです。ええ、そう。236日ぶりにね・・・まぁ、この数字は適当ですけど。

そしたら!OH BOY!絵の具が空を飛んでいたんです。そして、あの、逆さなんですよ。いろいろと。木とか。散歩してる犬と女の人とか。絵の具がそんなの全部を好き放題に塗りたくってるんで、すぐに何が何だったのか分からなくなるんですけどね。私が確認できたのはその、散歩の女と、どんぐりの木くらいです。それらもすぐキャンディになったり、トライアングルになったりして消えました。

私がワケガワカラズ傍然としていると、一羽の馬が、あの、たてがみがイヤに長いやつですけど。馬が目の前を横切って、そしたら雨が降り出しましてね。で、絵の具たちは水性なもんだから、もう大慌てで。ふふ。あれは面白かったなぁ!急いで植木の陰に隠れようとするんですけど、植木はそれがこそばゆいらしくて。逃げ回るんですよ。あっちこちにね!ははは!

まぁ、とにかく金色の雨が降ったおかげで絵の具たちのいたずらは終わりです。流れるんだものね!はは!水性ってやつは儚いもんです。みんな排水溝にさようならですよ。だんだんハイな逆さまも落ち着いてきて、みんな元の位置にもぞもぞ戻っていきました。

雨があがった後は霞色の虹が出て、そりゃあ綺麗でしたよ!子供たちははしゃいでトランポリンで雲の上まで跳び上がるし、キリンは首をギザギザに曲げて歌うし。絵の具たちはしょんぼり反省会を始めるし。ははは!思い出すとなんとも可笑しいな!
水曜生まれで良かった・・・そんな気分になったのは生まれて初めてでした。とにかくもう・・・え?・・何?よく聞こえないよ・・・

「おはよう」
「は!今寝てた?」
posted by bonnie at 02:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 言葉遊び | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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